本編は微妙な年齢にいる独りの美しい女性の人間ドラマである。元モデルで美人、良識もあり、おそらく出会う誰もが好印象を持ち、評価するであろう女性。それだけなら彼女には何の面白みもない。彼女は35歳という微妙な年齢に達して、未だ独身で、特にやりたいこともなく、自分が人生とどう折り合いをつけていいかたじろいでいる。彼女は冒頭のインタビューで呟く「最近、他人の子でも子供を見るとみんな可愛いって思っちゃうんです。なぜかしら…」。つまり、彼女は人生の踊り場に取り残された状態にいる。だからこそドラマが生まれるのである。青い果実でもなければ熟れ落ちた果実でもない、どう売って、味わっていいのかわからない状態なのである。彼女のその戸惑いは、日比野との初からみに入るまで実に多くの時間を費やしていることで伝わってくる。コミュニケーションを求める日比野や監督に対して、彼女の35歳の良識は、視聴者にとって、いい加減うざい、とも思える答え方をする。時に一人ノリ・ツッコミをしたりするほどまどろっこしい。18、9の小娘が現場で渋ったり恥ずかしがるのとは本質的に違う。つまり35歳の彼女は自己の理由づけをしないと羞恥心をかなぐり捨てることができない、行動を起こせない女性になっていたのだ。いざ、からみが始まると敏感でまだ十分にしなやかな身体は、わずか数分で達してしまい、その後際限なく果て、痙攣が止まらなくなる…さらに濃い撮影が続く翌日、もう彼女は理論武装などしなくなっていた。明かな心理的変化が見られる。さて、ここで我々が日頃住んでいる日常というやつに思いをめぐらせれば、それは彼女が初からみする前にいたうざい良識の、自己確認ばかりの世界に過ぎない。人はその世界をなかなか超えたがらない。超えてはいけないように社会が蓋をする。女性がそれを超える行為を時にAVは表現してくれる。超えたらどうなるのかをわかりやすく伝えてくれる。それが優れたAVであると思う。本編でそのあたりの機微をご堪能下さい。
麻生京子 35歳 独身 元ファッションモデル
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